『テレビドラマ』 2人並んで、テレビを見ていた。 流れているのは、よくわからないドラマ。 最初から見ていたわけじゃないから内容がよくわからないのだ。 ビールを飲みながらテレビを見ていた兄ちゃんの隣りに座りこんで早20分。 よくわからない会話を見てるのにも飽きてきて、何も喋らない兄ちゃんの雰囲気にも飽きてきて。 「これどうなってんの?」 「男が女に二度目の告白しようとしてるトコ」 「・・・・ふ〜ん」 よくわからない。 二度目と言われても、一度目を見ていないし。 それから何があったのかもわからないし。 何だよ、兄ちゃん。オレがいないときにこんなドラマなんか見てたわけ? 何となく平日に兄ちゃんの家に来てみたけれど、ドラマを見ている兄ちゃんは相手にしてくれなくて。 こんなことで拗ねてる自分が何だか嫌だけど。 だけど折角来たのに、テレビに夢中ってのは酷いんじゃねぇ? 拗ねながら兄ちゃんの肩に頭を預けた。 テレビが何となく観ずらいけれど、別に観てないし。 「あの時さ」なんてテレビの中で男が語りだしたけど、あの時がどの時だかわからねぇ。 少し怒ってたはずなのに。オレってゲンキンだよな。当たり前って感じで置かれたオレの肩の上の手が心地よくて、今までの感情なんてどこかにいっちまう。 触れてくる手の暖かさが気持ちよくて、目を瞑って心地よさをかみ締めた。 もうテレビの声なんか何も聞こえてこない。 いつの間にか動き出した兄ちゃんの手に、思わず神経を集中させちまう。 髪をすく動作が、とても心地いい。 風呂上りで濡れていた髪ももう乾きだしていて、兄ちゃんは四方八方に跳ねた髪を優しく撫でるようにすく。 「兄ちゃん」 思わず呼びかける。 「んー?」 その気の無い返事はテレビに夢中なのからなのか、髪をすくのに夢中なのからなのか。 前者だったら思わず殴ってやりたいところだけど、あまりの心地よさに重くなりかけている瞼ではそれも叶わないだろう。 眠くて、兄ちゃんの手の感触と兄ちゃんの音しか聞こえない。 「・・・大好き」 ドラマの二度目の告白とやらはもう終わったのだろうか。 よく働かない頭でぼんやりそんなことを考える。 「・・・あぁ」 頭を優しく撫でる手が気持ちいい。 オレからの告白は何度目なんだろうね? なんて頭の端で考えながら、オレは眠りの世界へ入っていった。 これからも告白し続けるんだから、覚悟しといてよね。 ―――――――― 頭預けて寝るのっていいよなぁと思って書いたモノ。 もう一個の真空と同時進行(笑)(あっち長いのにこっちめっさ短い) いや、もう本当頭預けて寝させたいなvしか考えずに書き始めましたから・・・。ドラマなんて最初微塵もありませんでしたから・・(笑)(まさかドラマで締めるとは思わなかった) ってかあっちが危ない世界に突っ走りそうで危ない(笑)落ち着け、私っ!!(笑)(あっちに書けってんだ) |